2012年2月4日土曜日

富野由悠季 『機動戦士Zガンダム』5巻(完結)

富野由悠季
『機動戦士Zガンダム』5巻
1987,角川書店

26p
(ファ)「全く!ほかの女の体ってそんなに見たいの?」
「ファが、見せてくれないからな……」
カミーユがへらず口を叩いた。
「バカッ!」

261p
(カミーユ)「いや、けど……元通りにはならないよ。俺は、自分の役目がわかってきたから」
(ファ)「カミーユの役目?」
「ああ、俺みたいな人間が、なんでゼータ・ガンダムに乗ったのかっていう偶然の意味を考えていたんだ……ずっと……」
「ええ……それで、分かったのね?」
「ハマーンとやってね。俺、ティターンズにもエゥーゴにも乗せられて、マシーンと人間の能力の調和っていうのかな、そんなものを試されているんじゃないかってわかったんだよな。ま、一種の強化人間でね」
「そんな……」
「ティターンズのやったやり方とはちがうよ。でもね、大きく見れば、そういう時代の子供じゃないかって分かったんだ。だったら、それをギリギリまで試してみるって決めたのさ」
「……どういうこと?」
「マシーンは道具だけど、マシーンに人間の意思を投入して調和させて、別の力を生むことだってできるんじゃないかってさ。だから、俺の力と能力の全てをゼータ・ガンダムに投入してみようって、そういうことさ」
「そしたら、どうなるの?」
「……俺は、まだニュータイプじゃない。だから、死ぬさ……そういうこと……」
「なんで……?」
「力をマシーンに投入すると言ったろう?ニュータイプはそうじゃない。自分の能力を投入しても、マシーンを通して別の力を手に入れることができる人間だ」
カミーユは、ハマーンの幻覚を観た時の感覚を思い出していた。
あの感覚を普通に体験できるのがニュータイプだとカミーユには思えたのだ。
「……でも、俺は出来損ないの人間だから、あんな経験をし続ければ神経がまいっちまう。まだ、外の情報を直接自分の意識に取り入れるだけの力はないんだよ……」

感想
小説版だとエゥーゴ・ティターンズ・アクシズ三つ巴のグリプス戦役の背景が掘り下げられてる感じ。単に三勢力で戦ってるんじゃなくて、連邦軍・スペースノイド・アナハイム・NT研究所等もっと色んな組織・団体が複雑に絡んでる。あとキャラがTV番ほど激しくない。それからハマーンが美少女

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