宇野常寛『リトル・ピープルの時代』を読んだ

「成熟した父になるためにどうするのか」という問題意識から「未熟なままで父としてどう機能するか」と変わったのが現代。ビッグ・ブラザーの(壊死していく)時代からリトル・ピープルの時代への変遷の中で村上春樹がどう変わっていったのかをまず解説。次に特撮ヒーロー(ウルトラマンと仮面ライダー)の変化を論じてる。普遍的なところから始まって内部に潜る。補論の部分は「ダークナイト(バットマン)」と「AKB48」と「ガンダムシリーズ」について論じている。補論で扱ってる題材まで含めるとこの本は守備範囲が広い。『ゼロ年代の想像力』よりまとまってて読みやすかった。言及される作品数は減っても各ジャンルで厳選しているぶん守備範囲は広くなってる